第130回 ある施設での体験

私はある週末、京都から2時間ほど行った所の滋賀県のレジャー施設に泊まりました。年2回、もう30年も続いているテニスの親睦会がそこであるからです。テニスの仲間は、ほとんどが皆60代か、70代前半ですが、絶えずテニスで体を鍛えているせいか、皆とても元気です。半年ごとにお互いの健在ぶりを確認しつつ、また半年後の再会を誓っています。

さてその施設で、こんなことに出会いました。もう何年もその施設を利用しているので、その施設から定期的にコーヒーの無料券等の入ったDMが送られてきます。そのため、その宿に着いたらそれを使って無料のコーヒーを飲み、運転の疲れを癒すのが楽しみです。今回同じようにそのチケットを使ってコーヒーを飲もうとしたら、「それは6月から使えるチケットなので、今日は使えない」とのことでした。「無料でコーヒーを飲むのなら、もう一つ前のDMのチケットなら使えるので、そのチケットを持ってきてもらうか、有料で飲むかしてください」とのことでした。コーヒー一杯のことで目くじらを立てるのも大人気ないと感じ、有料で飲みましたが、何か釈然としませんでした。また、帰りには、いつも購入するお土産を今回はやめようかな、などとも思いました。

もしこのような時、「お客様いつもご利用ありがとうございます。これは6月からしか使えないチケットですが、いつもご利用いただいているのでこれでも結構ですよ。さらに、もう1枚6月から使えるチケットを差し上げますので、またぜひお越しください。」と対応したらどうでしょうか。たったコーヒー一杯の事ですが、何か機会があったらまた来ようかと言う気にならないでしょうか。

最近は、臨機応変な対応よりも、杓子定規で対応されるようなことも多いように感じます。どんな仕事でも、お客様の気持ちや立場に立った対応を心がけたいものだと感じました。

第129回 口や体は何のためにあるの?

世の中には、五体満足な体で生まれてきても、その体を悪いことに使って、自分の人生をだめにする人もいます。逆に、体が不自由であっても、世の中の人々を元気付けたり、人の役に立つよう努力する人もいます。

元中学教師の腰塚勇人氏は、36歳の時にスキー中の事故で首の骨を折り、全身の機能を失い、食事も風呂も排泄も、看護師の介助なしではできなくなってしまいました。そのため、毎日死ぬことばかり考えていたそうです。

そのような環境の中で、周りからの励ましのお陰で、「懸命にリハビリに励み、もう一度教壇に立とう。」と決意したそうです。その事故から4ヶ月後、過酷ともいえるリハビリを乗り越え、氏は本当に教壇に戻ってきました。

その後、氏は天から与えられた体の大切さを、生徒や周りの人々に訴え続けました。氏はそのメッセージを後述のような「五つの誓い」としてまとめています。私は、この「五つの誓い」を読んで「全くその通りだ。『口、耳、目、手足、心』を本来の目的でないことに使っている人が何と多いことか。私自身も絶えず心掛けよう。」と感じました。

「五つの誓い」は次の通りです。「口は人を励ます言葉や感謝の言葉を言うために使おう/耳は人の言葉を最後まで聴いてあげるために使おう/目は人の良いところを見るために使おう/手足は人を助けるために使おう/心は人の痛みが分かるために使おう」

第128回 『ガンで余命ゼロと言われた私の死なない食事』

私は健康維持に人一番敏感です。先日は、上記のタイトルの本を読みました。

この本の著者は神尾哲男さんといって、フレンチレストランのシェフをされていた方です。氏は51歳の時、腰に激痛が走り、救急車で病院に担ぎ込まれました。診察の結果は末期ステージ4の前立腺ガンでした。しかも、そのガンは脊髄3ヶ所と左鎖骨、鼠径(そけい)部のリンパ節にまで転移していたそうです。その時、医者からは「いつ死んでも不思議ではない」と言われたそうです。

氏の今までの生活は次の通りでした。お酒をたくさん飲み、タバコを吸いまくってきました。ジャンクフードを食べまくり、夜中に暴飲暴食をしました。甘い物が大好きで、羊羹を1本まるごと恵方巻きのように食べたりもしました。また、喫茶店で人と話す時も、シュガーポットの角砂糖をつまみながらガリガリやっていました。やはり、このような食生活や生活の乱れがガンを引き起こしていたようです。

その後、氏は即入院し、手術を受けたり、ホルモン治療を受けたりしたそうですが、ちっとも回復の兆しはありませんでした。そこで氏は、「俺は料理人だ。食で病を治すんだ!」と決めて、「食」の研究に没頭し、日々実践しました。そこで辿り着いたのが、今から50年ほど前の日本人の食事でした。

また、マクロビオティックについても研究し、その食事も2年ほど続けました。その結果、体質が変わり、ガンの進行はピタリと止まりました。その後、やはり体に力を与えるにはタンパク質も必要だと気付き、肉や魚も食べるようにしました。

第127回 神道の考え方

私の姓は「鳥居」ということもあり、鳥居家の宗派は神道です。 神道は、知らず知らずに日本人の心の中に息づいています。例えば、「どんな所にも神がひそんでいる」などの考え方です。

また、日本人特有の感覚として、「親先祖が見ている」というものもあります。そしてこれは、新潟県燕市鎮座戸隠神社 禰宜(ねぎ)渡邉大蔵氏 の講演録から知ったことですが、日本人の死生観には、「全て神様の世界から来て、亡くなったらまた神様の世界に帰る」というものがあるそうです。

海外では、「契約を守ったら天国に行き、天の掟に歯向かうと地獄に行く」と考えられています。しかし、日本人はあくまでも「たま(心)はご先祖様のところに帰る」という感覚を持っているとのことです。この考え方を外国人に話すと、「じゃあ、悪いことをしても良いことをしても、結局同じ所に行くということですか」と驚き、「だったら悪いことをするに決まっている」と言う人が多いそうです。

しかし、神道の考え方は次の通りだそうです。 「悪いことをすると、あの世に戻ったときに親先祖に怒られる。また、迷惑を掛けた人に謝り続けなければいけなくなる。」そうです。だから、あの世ではとても生きにくくなってしまいます。また逆に、この世で良いことをたくさんすると、親先祖や先に亡くなった人から、「おまえは生きている間いっぱい頑張ってこちらの世界に来たね」とほめられ、あの世の生活が楽しくなるそうです。

以上でわかるように、「みんな同じ世界に行くということは、この世の生き方によって、あの世が天国にも地獄にもなる」ということだそうです。 来日した外国人が、「日本では落とした財布が戻ってくる。しかも中の現金が手つかずで…!」と驚くなどの話をよく聞きます。 このようなことを考え合わせると、日本人の心の中には、無意識のうちに神道が息づいているのかもしれないと、感じました。

第126回 正しい歩き方

町を歩いていると、姿形は良いのに、ヒョコヒョコしたあまり美しいとは思えない歩き方をしている女性などを目にします。内心、もっと美しい歩き方をすれば、ますます素敵に見えるのにと、とても残念に思うときがあります。

東京の南青山で、足専門の治療院をしている新保泰秀さんは、正しい歩き方の大切さを訴えておられます。正しい歩き方をすれば、1日1万歩などは不要で、1日300歩でもよいそうです。

新保氏によりますと、正しい歩き方とは、大まかに次の通りです。
1)まず前脚は膝をしっかり伸ばして踵(かかと)から着地する。
2)前脚の膝を伸ばしたまま、後ろ脚の踵を上げ、重心を前脚のバランスポイント(踵の少し前)にのせる。この時、後ろ脚はまっすぐに伸ばす。

そして更に次のように続けるそうです。
3)後ろ脚を前に出す時は、地面を蹴らずに前脚の膝をこするように出し、踵から下ろす。
御興味をお持ちの方は、新保氏のHPをご覧になられたらどうでしょうか。私は早速、氏の書いた「1日300歩ウォーキング」という本を読んでみようと思います。

第125回 漢字の美しい書き方

私自身は、字はあまり上手な方ではないと自覚しています。字を上手に書くには、丁寧に書くよう心掛けると同時に、正しい書き順でかくことが大切なようです。

私は塾で、小学生に臨時で国語を教えている時に、恥ずかしい思いをしたことがあります。それは、ホワイトボードに字を書いているとき、「先生、その字の書き順が違います」と生徒から指摘を受けたことです。

例えば、「飛」という漢字です。皆さんは、真ん中の縦線は何画目に書かれるでしょうか。
正しくは4画目です。私は、今までそれを最後に書いていました。また、「博」の「、」はどうでしょうか。正しくは、「寸」を書く前に打たなければなりません。

同様に、「希」という字の書き順も間違えていました。そのように、生徒にいろいろ指摘されて、小学1年生で学ぶ漢字から、改めてその筆順を学び直しました。

すると、正しい筆順で書くと漢字を美しく書けることに気付きました。そこで初めて、漢字を正しい筆順で書く大切さが分かりました。

第124回 人間関係を壊しやすい言葉や表現

怒りに任せてきつい言葉を投げかけてしまったり、感情に流されて、言ってはいけないことを口走ったりしては、人間関係が壊れてしまいます。そして、それはなかなか修復することができないものです。私自身は昔、このような過ちをしがちだったものですから、今それをとても後悔しています。

では、どのような言葉を使わない方が良いのでしょうか。このようなことについても「アンガーマネジメント入門」という本に詳しく載っています。それは「絶対」「いつも」「必ず」という言葉です。

例えば塾生に向かって「お前はいつも計算ミスをする」、「必ず君は遅刻をする」「そんなことでは絶対成績が上がらない」などと言うことです。言われた側にすれば、「いつもとか、必ずとかおっしゃるが、ときにはできているのに」と反発することでしょう。これは、その言葉を言う側が、力ずくで相手を屈服させようというような思いがあるからだそうです。

確かに、自分自身を振り返ってみても、「自分がいつも正しい、相手が間違っている」というような思いが根底にあったような気がします。「絶対」「いつも」「必ず」という言葉を使いたくなったら、他に正確な表現ができないかとか、それに代わる言葉や表現を探すことが大切なようです。

また、「大げさに言う」「オーバーに言う」も避けた方が良いようです。例えば、上司が部下に対して「なんでこんな大事なことがわからないのだ」と言ったとします。それに対して部下は、「なんでそんなことで大騒ぎするのだ」と心の中で思います。そうすると、言っている側はますます苛立ちます。部下もますます反発します。これを避けるには、上司が大げさな表現やオーバーな表現を使わずに、その事態がどれだけ深刻なものか、その事が会社にどのように影響するのか、等を冷静な口調で丁寧に説明することが大切なようです。そうすれば、部下の心にも響きます。

1番気をつけた方がいい言葉は、「べき」という言葉だそうです。「これが1番正しいやり方なのだから、他のやり方はやるべきではない」とか、「みんなが残業をしているときは、帰るべきではない」等です。これらはほとんどが上司の独りよがりです。独りよがりを相手に押し付けても、相手は納得しません。自分の価値観や考えを押し付けようとしても、反発されるだけです。私は、昔はこのようなことをたくさんやってきたので、このようなことを聞くと、とても恥ずかしく思いました。やはり、対等な立場でフランクに、じっくり話すことが大切なようですね。

第123回 「怒り」をしずめる生活

皆さんは、すぐに怒りをあらわにしてしまう方ですか。それとも、いつもニコニコ穏やかにされている方ですか。私は今ではまだましになりましたが、昔は何に対してもイライラして、怒りをぶつけていました。

最近、『アンガーマネジメント入門』安藤俊介著〈朝日文庫〉という本を読んで、アンガー(怒り)について少し勉強しました。まず、怒りは「生きていく上で不可欠な感情である」ということを知って、とても驚きました。動物は、自分の前に敵が現れると、筋肉を緊張させ、心臓を速く動かして戦闘準備を整えます。勝てると思えば戦うし、負けると思えば一目散に逃げ出します。これが怒りのメカニズムだそうです。

私たちはまず、怒りは自然な感情であると知って、次に「どうしたらそれをしずめられるか」を考えることが大切なようです。怒りは、自分の「価値基準(コアビリーフ)」に関係しているとのことです。例えば、「上司が残業しているうちは、部下は残業するものだ」などです。もし、部下がこれに反した行動をとると、怒りが発生するとのことです。

確かに、昔の私は誰に対しても「○○すべきだ」「○○のようにあるべきだ」というように、「~べき」が多かったように思います。これを取り払うようにすると、大分怒りの原因を取り除けるようです。また人は、ストレスが多くなると怒りやすくなるようです。ですから、ストレスが少ない生活や、穏やかな心のあり方を目指すことが大切なようです。

また、怒りは人の体の反射反応のように、自動的には起こらないようです。怒りの感情が生まれるまでには、いくつかの段階が踏まれるそうです。ですから、怒りを感じたとしたら、それをすぐに表そうとせず、「100、97、94、91・・・」などと、100から3ずつ引いていく逆算を頭の中でするなどの行動をとると良いそうです。

怒りを相手に直接ぶつけたとして、何もいいことはありません。いつか怒りの感情が頭をもたげた時は、この方法を思い出し、試してみようと思います。

第122回 自己紹介革命

皆さんは、自己紹介に特化した仕事をされている方をご存知ですか。世の中にはすごい人がいるもので、横川裕之氏はなんと、自己紹介革命アドバイザーとして活躍されています。

まず、彼は初めて会う人に「自己紹介とは何を紹介するものだと思いますか?」と問います。その時に「自分を紹介するに決まっているじゃないか」と答えたら、アウトだそうです。

自己紹介のポイントは、自己紹介した後「自分に興味、関心を持ってもらえるか」「自分ともっと話がしたいと思ってもらえるか」の2点にあるそうです。もっと言うと、「自分と関わることで得られる聞き手の未来」を語ることだそうです。

例えば、名刺交換という一瞬の自己紹介の場合では、次のような感じです。
「口コミサイトで○○県NO.1の評価をいただいた、妊婦専門の整骨院を経営している△△と申します。」
確かにこのような名刺交換をすれば、「この人と関わると、妊娠中に腰の痛みで苦しんでいる○○さんの悩みが解決するかもしれない」と思ってもらえ、顧客獲得の幅が広がることでしょう。

また、複数の人の前で自己紹介する場合では、3文でまとめ、18秒程度で伝えるのが良いそうです。その3文は、次のような流れが良いそうです。
(1)自分が提供できる「未来」を語る
(2)これまでやってきた実績という「過去」を語る
(3)聞き手がすぐ行動を起こせる「現在」を語る

例えば、私の場合では次のような感じでしょうか。
「私は皆様に、簡単に本作りができるコツをお伝えすることができます。私は今まで、都麦出版というブランドで塾用教材を50冊以上つくってきました。もし御興味をお持ちの方は、この会合の後にお声を掛けて下さい」
この自己紹介の時間を計ると、約15秒でした。

今までは、「塾用教材を作っている鳥居といいます」程度でしたが、このような自己紹介にすると、注目の度合いが大きく変わるな、と感じました。

第121回 介護や看護での現場の言葉遣い

昨年、少し腰を痛めて入院したことがあります。その時、看護師さんには2タイプあることがわかり、少なからぬ違和感を抱きました。
まず、第一のタイプの看護師さんは、次のような口調で話します。
「鳥居さん、おはようございます。お加減はいかがですか。」
それに対して私が、
「とても調子がいいです。ありがとうございます。」
と答えると、
「それは良かったですね。」
と返します。

もう一つのタイプの看護師さんは、次のような口調です。
「鳥居さん、おはよう。調子はどう?」
それに対して私が
「とても調子がいいです。ありがとうございます。」
と答えると、
「それは良かったね。」
と返します。いかがでしょうか。この2つのタイプに対し、皆さんはどうお感じになられますか。

このような会話が、看護だけでなく、介護の現場でも起こっているようです。つまり、病人や利用者に対して、丁寧語ではなく、タメ口(友達口調の言葉)で話す看護師さんや介護の方がいるということです。タメ口を使う人は、「親しみやすいから」というのが理由のようです。しかし、例えば食堂に入って、その店でアルバイトしている高校生から、
「いらっしゃい。何食べるの?」
などと言われたら、どんな気分になるでしょうか。

私は、介護や看護の現場においては、ケアする人、ケアされる人が、それぞれ相手に敬意を持ち、丁寧語を使って会話することが大切だと思います。