第102回 最強の経営法

世の中の景気はあまり良いとは言えないようですが、流行っているお店や会社は元気なようです。例えば、家内が通っている美容院がそうです。そこは一人一人のお客のライフスタイルに合わせて、髪をカットしてくれるそうです。

家内の場合は、仕事上の必要から髪を後ろにあげてまとめています。普通のカットだと、時間が経つと髪がばらけてしまうそうです。ところが、そこではその場面を想定して髪をカットしてくれるので、とても髪がまとめやすく、そのため他の店に変える気にはならないとのことです。また、その店では週休二日制にして、そのうちの一日を研修日として技術の向上に余念がないそうです。

「お店や商品を他のものに変えようとしても、替わりがないし、変えようがない」というようなものを作り出すことは最強の経営法でしょう。そんな会社を是非、目指したいものです。

第101回 あるタクシー会社の革新

京都の紅葉も近づき、観光客も増えてきました。この時、我々京都人が困るのは、タクシーの予約などです。季節や時間帯によって、タクシー会社に何回電話しても話し中ばかりということが、よく起こります。

京都の代表的なタクシー会社には、安くて礼儀正しいM社や、老舗のY社などがあります。先日、久々にタクシーを呼ぼうとY社に電話したところ、相変わらず話し中でした。次にM社に電話すると、その対応は通販会社が採用しているような自動応答システムに変わっていました。さらに、「電話がつながるまでの料金は不要です」とのメッセージが流れました。

京都に住む多くの人は、私と同じような不便さを感じていたことでしょう。その声なき声を汲み取り、予約に際し、自動応答システムをいち早く取り入れたM社は立派だと思いました。これをきっかけに「タクシーの予約は真っ先にM社に頼む」という人が増えていくことでしょう。「経営のコツは、絶え間ない改善の連続」ということの大切さを感じました。

第100回 「鯖や」のこだわり

大阪府豊中市に本社がある「鯖や」は、大阪、京都、東京、神戸など十数の店舗をもち、サバを専門に販売しています。

今、日本のサバの漁獲量は、1985年頃に比べると、6割近くに減っています。しかも、中国などの漁船が公海上での水揚げ量を増やしているため、最近では小ぶりのサバしか出回りません。

そんな中、「鯖や」は東北近海で捕れた脂の乗ったサバを「とろサバ」として販売するなど、サバに特化したビジネスをしています。「鯖や」は徹底的に「サバ」にこだわり、ランチタイムの営業時間開始を11時38(サバ)分、閉店時間は23時38分、店によっては座席数まで38席だそうです。

また、「鯖や」はサバの養殖にも熱心で、地下深くから汲み上げた海水を使い、卵から養殖しているそうです。このようにすると、寄生虫がつかないサバができるため、普通のサバでは実現不可能なサバの刺身まで食べられるそうです。また、「鯖や」は鯖の畜養にも挑戦しています。つまり、捕れた小ぶりのサバを専用のいけすで大きく育て、それを販売するという方法です。

このような、サバ一筋の「鯖や」の経営方針を知り、とても刺激になりました。

第99回 ハーツレンタカーの凄さ

日本では、空港などでレンタカーを借りる際には、まず空港まで迎えの車が来ます。そして、その飛行機に乗っている人でレンタカーを借りる人が全員揃ったところでその車が発車し、レンタカー事務所に向かいます。事務所に着くと、免許証の提示や、書類の作成があり、またそこで時間が費やされます。そして最後に車の傷がどこにあるかなどの確認があり、やっと車が借りられます。ここに至るまで、最低でも30分は必要です。

一方、ハーツレンタカーの顧客がレンタカーを借りるときの手順は次の通りだそうです。
(1)飛行機から降りたら、レンタカー事務所に寄ることもなく、駐車場脇の電光掲示板で、自分の名前と駐車場番号を確認する。
(2)そこに行くと、鍵付きの車が用意されているので、エンジンをかけ、専用ゲートで係員に免許証を見せる。

たったこの2つだけだそうです。これは、優良顧客専用の「ハーツGoldプラス・リワーズ」というシステムです。顧客は氏名、生年月日、運転免許証、クレジットカード番号の4つの情報を登録しておくだけです。そうすれば、世界147カ国、約8100ヶ所でこのような便利なシステムが利用できるそうです。

レンタカーサービスで顧客が本当に喜ぶのは、車種の拡充でも低料金化でもなく、貸し出し手続きの簡素化にあるようです。このように、「顧客がその会社から離れたくても離れられない工夫をする」ことの大切さを感じました。

第98回 イカ釣りに行ってきました

先日私は、釣り好きの知人に誘われ、日本海でのイカ釣りに行ってきました。イカ釣りは、午後4時頃に漁船で出航します。ポイントに着いたら、ライトを煌々と照らしながら、夜中まで竿を出します。

釣り方は、ルアーを使ってのものです。釣り方のポイントは、いかにルアーを上手に動かすかです。つまり、ルアーが海底に沈んだのを見計らって、次にそれをエビなどの動きに似せて、「クイッ、クイッ」と動かします。すると、それを食べようと、イカがそれに向かって抱きついてくるというわけです。

私は、ルアーによる釣りは生まれて初めてなので戸惑いました。そこで、私は理科系的な方法でやってみました。まず、ルアーが海底まで沈む時間を計りました。ルアーを投げてから、その時間を口で唱えながら、釣り竿を「クイッ、クイッ」と動かします。その後、またルアーを海底まで沈ませて、釣り竿を動かすという単純な動作をトコトン繰り返しました。

私は、朝型人間のため、夜遅くまで起きているのは苦手です。しかも、酔い止めの薬を飲んでいるため、猛烈な眠気が襲ってきました。その眠気と戦いながら、その動作を愚鈍なまでに繰り返しました。

その結果、味ではイカの王様とも言われているアオリイカを3匹釣ることができました。そして、それらを家に持ち帰って、早速刺身にして食べました。食感はもっちりしていました。味はとても甘く美味でした。たまには気分転換も兼ねて、未体験なことにチャレンジするのもいいものだと感じました。

第97回 冬野菜はなぜおいしい

冬に収穫するネギやハクサイが甘くて美味しいのはなぜなのでしょうか。私はその理由を国際高等教育院教授の瀬戸口浩彰氏の文章を読んで知りました。その理由は次の通りです。

純粋な水は0℃で凍り始めます。しかし水に砂糖を混ぜると、その砂糖水は0℃では凍らず、マイナス10℃くらいから凍り始めます。これは、中学の理科でも学ぶ凝固点降下という現象です。植物は体内にデンプンという形で栄養分を溜め込みます。しかし、デンプンは水に溶けないので、凝固点降下には無関係です。そこで、植物は寒くなってくると、そのデンプンを酵素で分解して水溶性のブドウ糖などに変えるのです。そうすれば、冬の気温がマイナス10℃くらいに下がっても,細胞の中の液を凍らせずに済むというわけです。

これを知って私は、冬に鍋などで野菜を食べるときは、野菜たちに「よくがんばってくれてありがとう」と言ってやりたい気持ちになりました。

第96回 鉛筆の握り方

先日私は「塾ジャーナル」9月号で俊英塾代表の鳥枝先生の文章を読みました。先生によると、4~5年ほど前から、今までとは違う、見たこともない鉛筆の持ち方をする小・中学生が急に増えているとのことです。

それは鉛筆を5本の指すべてを使って握るやり方のようです。このような持ち方で美しい字が書けるはずもなく、字もとても乱れているようです。

先生は生徒たちがなぜそんな鉛筆の握り方をするのかを追及していったそうです。すると、そのような持ち方をする生徒のほとんどが左手をだらんと下に垂らしていて、左手でノートを押さえていなかったそうです。そこで左手をちゃんと机上に出し、ノートを押さえるよう指導すると、鉛筆の持ち方も変わってくるそうです。

また最近の生徒たちは、授業中の居眠りが増えているようです。その原因の多くはユー・チューブを夜遅くまでダラダラと見ていることにあるそうです。

このようなことを知ると、最近の子どもたちがだんだんとだらしなくなっていくようで、とても心配です。

第95回 定年後の男性の一日の過ごし方

定年後の男性は、一日をどのように過ごしているのでしょうか。日経ビジネス9月19日号を読んでいたら、面白い記事があったのでご紹介します。

さて、定年後の男性が一日中家に居ると、奥さんが不調を訴えるケースも多いようです。「夫が家にいるようになってから頭痛とめまいがするようになった」という女性も多いそうです。このような症状に陥るのを「夫源病」というそうです。そうなると、定年後の男性はどこかに行かざるを得なくなります。では、その行き場所はどこでしょうか。

まず考えつくのが公園です。しかし、雨の日や冬の寒い日には、そこにずっと居るのが辛いものです。

次に考えつくのが図書館です。ここなら一日中いても快適です。東京のある区立図書館では、朝9時の開館と同時に定年後の男性が集まり、閉館の午後8時まで来館者で賑わうそうです。

3番目は何と、裁判所だそうです。東京地方裁判所などには「罪名は地味だけど、意外とこっちの裁判は面白そう」「次はあの裁判官の単独審だから説諭が期待できるな」などの会話を交わしながら、高齢者らが集まるそうです。特に有名人が出廷する裁判では、傍聴券を求めてたくさんの人が集まるそうです。

定年後の男性はこんなところにも集まるのかと、私はとても驚きました。

第94回 声かけ変換表

私は時々フェイスブックを見ます。そこでは新聞やテレビでは報道されていない事実を知ることができます。また、今まで知らなかった有益な情報も得られます。
今回はフェイスブックで見つけた、とても有益な情報をご紹介します。それはある小児科の先生が、世の親御さんたちにぜひ伝えたいと作った、次のような「声かけ変換表」です。それは1~20まであります。
1. いいかげんにしなさいっ!→あと何分で終われそう?
2. ちょっと待ってよ!→あと○分だけ待ってね(具体的な数字を伝える)
3. うるさいっ!→声を「これくらい」にしてくれる?(実例をあげる)
4. 走っちゃダメ!→歩こうね(具体的に伝える)
5. 危ない!→止まってね(具体的に伝える)
6. 早くしたくしなさいっ!→5分で終われば、あと10分遊べるよ(メリット)
7. 早くお風呂から出なさい!→夕飯は唐揚げだよ(興味のある情報)
8. あー、もう、だから言ったでしょう?→どうすればよかったんだっけ?
9. 何度言ったら分かるのっ!→どうしたら良いと思う?(具体案を引き出す)
10.(こぼした時)拾って!→人参にげちゃったよ~つかまえてくれる?
11.(失敗した時)あ~あ、もう!→雑巾で拭けば大丈夫だよ(対処法を)
12. もう!いつになったら宿題やるの!!→宿題何時からやる予定?
                   →○時までなら、お母さん手伝える時間があるよ。
13. もう!早く帰るよっ!→あと10秒だけ待ってるね
14.(兄弟をたたくなど)やめなさいっ!→やめれたね。ありがとう。
15.(転んで)痛くない、痛くない→痛かったね(共感すると早く治まる)
16. そんなこと言っちゃダメ!→そうか~イヤなんだね~(感情を否定しない)
17. もう知らないっ!→どうすればわかるかお母さんに教えて
18. 人の迷惑になるからやめなさいっ!→先生がモシモシしてる音が聞こえなくなっちゃうから病院ではゲームは音を消そうね(迷惑の具体的な理由)
19. ○太郎!!(頭にきて爆発)→(事前に)今、堪忍袋2つ目、次にやったらお母さんの堪忍袋は爆発するよ(コミカルに事情警告を与える)
20. 何やってるの!バカ!→大物だね~!一緒に片付けよっか

いかがでしょうか。私はこの変換表を読んで、ここに書いてあることは、親から子への声かけだけでなく、上司から部下などへの声かけにも通用すると感じました。

第93回 スイス人の生活

先日、多根幹雄氏の本を読みました。彼は、仕事上の都合でスイスに9年間住んで、スイス人の生活ぶりを知り、それを本に書きました。その本の名は、「スイス人が教えてくれた『がらくた』ではなく『ヴィンテージ』になれる生き方」です。私も学生時代など、少しの期間でしたがドイツに住んだり、スイスを旅行したりしたので、氏の訴えることがとても良く理解できました。

スイスでは、たいていの人は職住接近で、通勤時間は車で15分以内だそうです。そして、仕事も基本は残業なしです。皆、夕方6時には家に帰り、家族そろって食卓を囲むそうです。食事は至ってシンプルながら、家族で楽しく過ごします。当然スーパーなどで働く人の生活も同じです。だから、スイスのお店はどこも月~金は6時、土曜は5時くらいまでしか開いていません。もちろん日本のように24時間開いているコンビニなど、一軒もありません。

休日は自然を楽しむ人が多く、冬にはスキー休暇もあり、多くの家族はランチボックスを持ってスキーに出かけます。週末の楽しみは、近所の人や友人を自宅に招き、決して派手ではないものの、皆で食事を楽しみます。また、暮らしに必要な家具などは青空市場などで安く手に入れ、その売上の一部は慈善団体に寄付されたりします。また逆に、不要になった家具や衣服は、マンションや住宅街の一角にあるコンテナに入れると、それを欲しがる貧しい人などに配られます。

このようなシステムの他にも、物を大切にしたり、リサイクルするような制度がいろいろあります。物を使い捨てにしたり、資源を無駄に使いがちな日本とは大違いのようです。この本では、そのようなこと以外に驚くことが沢山書かれています。

例えば、マンションでも一戸建てでも、地下には核シェルターがあり、いざという時はそこに逃げ込めます。もちろん、そこには備蓄用の食品も用意されているようです。

また、スイスは国民皆兵制です。男性は20歳になると15週間の兵役訓練があり、42歳になるまで2年ごとに20日間の訓練が合計10回あります。そして、自宅には武器が置かれていて、いざという時に備えています。

このように、スイスでは「自分たちの理想とする生活は自分たちで守る。そのためには命がけで他国からの攻撃に対抗する」というシステムができあがっているようです。