第150回 言葉の変遷

ある新聞のコラムで、梯(かけはし)久美子氏(1961年生まれ)のエッセーを読みました。そこでは、ここ半世紀にわたる言葉の変遷が書かれており、とても興味深く読みました。

例えば、今は「ハンガー」とよぶのがあたりまえになっていますが、確かに私の小さい頃は「衣紋(えもん)掛け」とよんでいました。また、「スプーン」は「お匙(さじ)」でした。梯氏は私より13歳年下ですが、同年代の懐かしさを感じました。

その他にも「コーヒーカップ」は昔は「コーヒー茶碗(ぢゃわん)」とよんでいたし、「ジーンズ」は「ジーパン」でした。今は「ネイル」ですが、昔は「マニキュア」でした。今「マニキュア」などという言葉を使うと、笑われてしまうかもしれません。

さて、これからどうなるかと氏が注目している言葉が「フライヤー」だそうです。私がこの言葉に初めて出会ったのは数年前ですが、最初はこの言葉の意味がわかりませんでした。「何か飛ぶもの?」という感じでした。よく調べると、「チラシ」のことだと知って、なぜ「チラシ」ではだめなんだろうと思いました。今の若い人の感覚では、「チラシ」はださいイメージで、「フライヤー」ならかっこいい響きがあるからかもしれません。

言葉の変遷について、もっといろいろ調べてみると、おもしろいかもしれないと感じました。

第149回 すごい人

宮城県仙台市にある福聚山慈眼寺で住職をされている、塩沼亮潤さんという方をご存知でしょうか。氏は、小学5年のとき、テレビ番組で酒井雄哉師が挑んだ「千日回峰行」を知ったそうです。そして、「いつか自分も!」と思い、高校卒業後、奈良県吉野の金峯山寺で出家しました。

そして23歳のとき、大峯千日回峰行に臨みました。これは、金峯山寺から24㎞先にある山上ヶ岳頂上まで、標高差1355mの山道を往復48㎞、千日歩き続けるという修行です。毎朝午前0時半に、おにぎりを2個だけ持ち、春でも氷点下となる山頂まで向かいます。足の爪は割れ、時には極限状態の中で、幻影を見たりするそうです。これらに打ち勝ち、氏は1999年に大峯山1300年の歴史で2人目となる満行を達成しました。

この事実を知って私は、昔6月に登った標高1721mの、北海道にある利尻山登山を想い出しました。登る高さは同じくらいで、6月といえども、8合目より上は吹雪で、前も見えない程でした。ガイドさんについてもらい、完璧な装備をしていても、足が雪に埋もれたり、強い風で体温が奪われたりと、大変な思いをしました。とても厳しい山行で、朝4時出発で、帰り着いたのは夕方の4時でした。

登山終了後、ガイドさんからは、「これができたんだから、あとはどんな山でも登れるよ」と褒めていただきました。帰ってから宿ではゆっくり風呂に入り、おいしい夕食に舌鼓を打ちました。

一方、塩沼氏は、このような山行を1年のうち4ヶ月ぶっ続けで行い、9年間かけて達成したのです。私は、前述のような利尻山登山の経験があるだけに、氏が行った修行のすごさをひしひしと感じました。

第148回 家庭菜園

私の菜園では、インゲンなどの収穫が終わり、秋からの収穫に向けての種蒔きなどを始めました。 私は毎日、畑から少しずつ大葉やバジルの葉を摘み取り、それをサラダにして食べています。毎日とりたての野菜を食べることが、健康維持につながっているように思います。

家庭菜園をしていると、50代から90歳の手前まで、同じように家庭菜園をしていた母のことが想い出されます。畑作りは、毎年の気候や諸条件によって収穫が変わります。

母は、毎年毎年その結果を見て、「よし、来年こそもっとうまく収穫してみせる」と決意し、いろいろな工夫を凝らして次のシーズンに向かっていました。その向上心や情熱が、長生きの秘訣だったのかもしれません。私もそれを見習って、畑作りの名人を目指していきたいと思います。

第147回 残念な会社

去年、気に入ったあるブランドの、テニスの帽子をデパートで買いました。テニスの度にそれをかぶっていましたが、1年経つと、日の光と汗で変色して、みるも無残な色になってしまいました。

それを持ってその店に相談に行くと、研究室へその帽子を送るので返事は1ヶ月待ってくれ、とのことでした。そのブランドの店員さんは、あたかも「炎天下で汗を流してプレーし、その後、帽子を洗わないあなたが悪い」という対応でした。

1ヶ月近くたって、またその店員さんから電話がありました。やはり、汗をかいたまま帽子を洗濯しなかった私に責任がある、との返事でした。私は半分あきれて「分かりました」と引き下がりました。

電話の後、自分がその会社の社長なら、どういうことを考え対応するだろうと考えました。その帽子は、炎天下で汗をかく条件下で使われることは自明です。なぜそれを分かっていながら、素材や染料を決めたのでしょうか。耐久性より、デザインやコスト優先だったのかもしれません。

また、お客への対応も前述のようでいいのでしょうか。少なくとも私は二度とそのブランドの店で品物を買うことはありません。
何かお客様からクレームがあったとき、会社がそれをどう受け止め、どういう対応をとるかということの大切さを痛感しました。

第146回 最近読んだ面白い本

私は休みの間に『バッタを倒しにアフリカへ』前野ウルド浩太郎 著〈光文社新書〉という本を読みました。私自身は理科系出身であるために、観察や実験に慣れ親しんでいます。また、大学時代には、ヨーロッパ放浪をしたことがあるため、貧乏旅行や現地の人々との交流などに馴染みがあります。

この本は、ポスドクの著者が、背水の陣を敷いてアフリカにバッタ研究に行く話で、読み始めたら止まらないくらい面白いものでした。将来、研究者を目指す高校生にもお勧めの本だと感じました。

第145回 AIの波

先日、AI革命についてのセミナーに行ってきました。それを聞いて、今後世の中がどう変化していくのか、おぼろげながら分かった気がしました。
今後数年間のうちに、AIは必ず私たちの生活や仕事の中に入ってくることでしょう。

例えば、焼きたてのパンを売り物にしているパン屋さんについて、考えてみましょう。そのパン屋さんに、新人のアルバイトの人が入ってきたとします。初めにその人は、どんなことで困るでしょうか。

それは、たくさんあるパンの種類とその値段を覚えることです。それらは、見た目はほとんど変わらないのに、中身や値段が皆、違います。そのために全部覚えきれず、レジ打ちに時間がかかったり、ミスをしてお客さんのクレームになったりしがちです。

そこで登場するのが、パン屋さんの画像認識システムです。これはベーカリースキャンといって、すでに導入されているものです。その仕組みは次の通りです。
1)お客さんがトレーにパンを載せ、レジ横のテーブルにそのトレーを載せる。
2)テーブルの上にはカメラがついていて、そのカメラでトレーのパンを写す。すると、パソコンの画面に映ったパンの画像にかぶさって、パンの名前と金額が表示される。

3)レジの人もお客もその画像を確認し、合計金額を知り、お客はその金額を支払う。
いかがでしょうか。このようなシステムを導入すれば、新人のアルバイトの人は、パンの名前も金額も覚える必要がないため、初日からでもレジに立つことができることでしょう。
これは、AI利用のほんの一例ですが、今後、このような場面は生活の至る所で見られるようになることでしょう。

第144回 お腹を温める大切さ

私は一度お腹をこわしてしまってから、より一層体調管理に気をつけるようにしています。私は、誰でもできる健康管理は次の2つだと思っています。
(1)食物を口に入れたらすぐに箸を置き、30回以上噛んでから飲み込む。
(2)冷たい物をできるだけ食べないようにする。冷たい物を飲んだり食べたりするときは、しばらく口の中に含み、温めてから飲み込む。

フーテンの寅さんの映画などを見ると、外で体を張って仕事をする人たちは、たいてい腹巻きやサラシを巻いています。私は、そのスタイルは格好の良さとかではなく、彼らが経験的にお腹を温める大切さを知っているからではないかと推測しています。私は、冷たい物をとらなくなって以来、ますます体調が良くなりました。

ところで、暑い中、テニスなどのスポーツをするときに冷たい飲み物を飲まなくても、体を冷やせる便利なグッズを見つけました。それは、ドラッグストアやゴルフショップなどに売っている氷嚢です。アイスキューブを入れた氷嚢をプレイの合間などに脇の下に挟んだり、首筋に当てると、すぐに体を冷やすことができます。きっと、氷嚢が首筋にある太い動脈を流れる血液を冷やすために、体の各部の体温を下げることができるようです。

暑い中でのスポーツなどをされる場合には、是非お試し下さい。

第143回 腸を守る大切さ

私は先日、何年ぶりかにお腹を壊してしまいました。原因は、冷たいものの摂りすぎのようです。体の中で、腸はとても大切な臓器です。腸の専門家の本を読むと、「熱中症は体の表面の体温は上がるが、体内は冷えて悪寒がする。よって、治療法としては、体の表面を冷やしながら朝鮮ニンジンなどの体内を温めるものを摂るとよい」と書いてありました。

確かに、昔の農家の人たちは、暑い夏に農作業をするときでも、熱いお茶を持って行きました。そこで私も、暑いからといって冷たいものを摂るのをやめ、あたたかい白湯を飲むようにしたところ、かえって体調が良くなりました。

また最近は、森永乳業が7年の歳月をかけて開発した「シールド乳酸菌M-1」が人気なようです。この「シールド乳酸菌M-1」は、ヨーグルトなどに入っている「生菌体」ではなく、加熱殺菌された菌ですが、生死とは関係なく効果を発揮するそうです。特にウイルス感染を防ぐ(シールドする)のに有効だそうです。

この菌は、永谷園の「1杯にシールド乳酸菌100億個みそ汁」にも利用され、人気を博しているそうです。腸内フローラを健全に保つことが、健康の基本ですから、私もこのことを知り、「シールド乳酸菌M-1」を試してみたくなりました。

第142回 『肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい』

先日、上記の本を読みました。というのも、94歳になった母は、最後に誤嚥性肺炎になりかかって入院し、それがきっかけで亡くなってしまったからです。食べ物がうっかり肺に入り、それがもとで肺炎になってしまう誤嚥性肺炎は、本当に怖い病気だと思います。

人間も動物も、食べられなくなったら死に近くなるといいます。母も、最後は食物を飲み込む力が弱くなり、やっとの思いで食事を食べていました。飲み込む力が弱るのは、致し方のないことだと思っていましたが、この本では、その力は鍛えることができると書いてあり、とても驚きました。

その本によると、人は40代、50代の頃から飲み込む力が衰えてくるそうです。例えば、皆様にはこんなサインがないでしょうか。
・食事中にむせたりせきこむことが多い。
・しょっちゅう咳払いしている。
・以前より声が小さくなった。
・薬やサプリメントなど、大きめの錠剤を飲みにくく感じるようになった。
これらは皆、「飲み込む力の低下のサイン」だそうです。

飲み込む力は、発声機能と密接に関連しています。大きな声でしゃべったり、歌ったり、笑ったりすると、のど仏が盛んに上下します。この動きを頻繁にすると、のどの筋肉が鍛えられるそうです。ですから、「カラオケ」「おしゃべり」「笑い」はとてもいいようです。

こうしてみると、一人暮らしの老人などで、人とのおしゃべりや笑うこともせず、テレビばかり見ている人などは、どんどんと誤嚥性肺炎にかかりやすくなっているのかもしれません。では、飲み込む力を鍛えるにはどうしたらいいのでしょうか。

まずは小まめに歩く習慣をつけ、体を鍛え、基礎体力をつけることだそうです。また、口を横に広げて「イィー」と言ったり、サランラップの筒に丸めた新聞紙を詰め、吹き矢のようにして遊ぶことも、飲み込む力を高めるのに有効だそうです。

もし皆さんのお近くの人で、飲み込む力の低下の疑いがある方がいたら、是非、以上の事を心掛けるよう勧められたらどうでしょうか。

第141回 平衡感覚を鍛える

多くの人にとって、健康管理は大切な問題なので、私のブログの内容について「とても参考になる」と感謝の言葉も多くいただいております。そのようなお言葉をいただくと、「少しでも役に立っているようで良かった」と、うれしく思っています。

さて今回は、加齢と平衡感覚についてお話ししたいと思います。

年齢がいき、また運動不足などがたたると、耳の奥にある三半規管などの平衡感覚器が鈍ってきます。すると、片足立ちが数秒しかできなかったり、転びやすいなどの問題が生じます。

転んで骨折などをしてしまうと、寝たきりになってしまう恐れもあるため、平衡感覚器のトレーニングも大切です。「最近よろけやすくなった」「ゴルフの斜面打ちでダフりやトップが多くなった。また、パターが下手になった」などの現象も、平衡感覚器の衰えからきている場合が往々にしてあります。

私自身も、庭いじりなどの際にバランスを崩しそうになったりするので、気をつけています。そのような場合は、平衡感覚器を鍛えるための道具である、バランスボードを使うと有効です。それは、直径40㎝ほどの円盤状をしたコマのような運動器具で、値段は3千円程です。

私は毎朝3分間はそれにのり、平衡感覚器を鍛えています。最初は5秒もしないうちにバランスを崩していましたが、毎日のり続けていると、3ヶ月たった今では、3分間でもじっとしてのっていられます。これは、平衡感覚器の感度が高まったことがあるでしょう。また、平衡を保つために働く、体の内部にある細かな筋肉が鍛えられたことによるものだと思います。

このようなことにご興味のある方は、是非、平衡感覚などについて調べてみてはいかがでしょうか。