第160回 「さ」入れ言葉

みなさんは「さ」入れ言葉というのをご存知ですか。これは、プレゼンなどで人々に話をするとき、「○○について説明します。」と言えるにもかかわらず、「○○について説明させていただきます。」とあえて「させて」を加えて言う表現です。

私は最近、この表現がとても多く使われるようになっていると感じます。その表現の背景は何でしょうか。私はその心理の背景は、「謙譲の美徳」であるように感じます。つまり、「~させていただきます。」と言うと、より謙虚でへりくだった感じを相手に与えられるために、よく使われるようになったと考えます。

しかし私は、この「さ」入れ言葉の乱用は避けるべきだと思います。話の中で、何度も何度も「~させていただきます。」が入ると、聴いている側としては、そのフレーズがとても耳障りに感じられてきます。そんなにもったいぶった言い方をしなくても、「~について説明します。」とか、「お邪魔します。」とか、そのような表現で十分丁寧さは伝わると思います。それなのに、あえて、なぜ「お邪魔させていただきます。」などと言うのでしょうか。私自身としては、この「さ」入れ言葉はあまり使わないようにしようと思っています。

皆さんは下記(1),(2)の表現について、どうお感じになりますか。
(1)「以上、今回は『さ』入れ言葉についてのコメントを述べさせていただきました。」
(2)「以上、今回は『さ』入れ言葉についてのコメントを述べてみました。」

第159回 『「座りすぎ」が寿命を縮める』

最近、上記の表題の本を読みました。早稲田大学スポーツ科学学術院教授の岡 浩一朗氏の著書です。「座りすぎ」が寿命に関係していると知って、とても驚きました。

40~64歳の日本人は、1日のうちテレビ視聴に2.5時間、パソコンやスマートフォン操作に1時間、デスクワークに3時間、車の座席に0.5時間と、1日平均約7時間は座っているそうです。座りすぎると、下半身の血流が滞り、いろいろな病気を引き起こすようです。座りすぎの状態が続くと、まず肥満や糖尿病のリスクが高まるそうです。また、テレビを見過ぎると、ウエストが太くなるとか、座りすぎでガンになるリスクが1.2倍になるなどの研究結果も出ているそうです。

私自身、この本を読む前は、「定期的にジムに行ったりしているからそのようなこととは無縁だ」と思っていましたが、それは甘い考えのようです。問題は、長時間ずっと座り続けることがよくないということにあるようです。つまり、1時間とか、それ以上座り続けることがいけないようです。よって、「高齢者の方がテレビを見続ける」とか、「仕事熱心な人がデスクに座りっぱなしで仕事をし続ける」とかが要注意なのです。

対策としては、30分から1時間おきに、立ち上がって軽い運動をするとか、トイレに行くなどがいいようです。また、あえて電話をするときは立って行うとか、コピーを取りに行くときはわざと遠回りして行くなどもいいようです。

私自身を振り返ってみると、原稿書きに集中しているときなど、あっと気づくと2時間座りっぱなしだった、などということがよくあります。これからはデスクの上にキッチンタイマーでも置いて、1時間ごとにそれを鳴らすようにし、タイマーが鳴ったら軽い体操でもしようと思いました。

第158回 海藻を積極的に食べよう

先日、宮崎牛の中でも特においしいといわれる尾崎牛を育てている、(株)牛肉商尾崎 商主 尾崎宗春氏の講演のダイジェスト文を読みました。尾崎牛のおいしさのポイントは、餌としてビールの絞り粕を中心に、きなこや粉すみ、天然カルシウムなどをブレンドして与えるからだそうです。

さらに、もう1つポイントがあります。普通の宮崎牛は、生後27ヶ月で肉になりますが、尾崎牛は30ヶ月以上育てます。ただ長く育てると老化現象が出て、血管が弱くなってしまいます。そこで尾崎氏は、いつまでも若さを保っている、ある美人タレントの食事に注目したそうです。それは、海藻です。そこで尾崎氏は、海藻を粉末にして牛に与えたそうです。すると、血管がとても丈夫になったそうです。血管を強く、若々しく、弾力性のあるものにできれば、人間でも脳梗塞、動脈硬化、心筋梗塞などにかかるリスクを防ぐことができます。

私は、この「海藻による血管の若返り法」を知って、私が朝晩食べているスペシャルサラダの内容について、とても自信をもつことができました。
ちなみに、私のスペシャルサラダの内容は、下記の通りです。よろしければ参考にして下さい。
・自宅の庭でとれるパセリなどの葉っぱ類
・ミニトマト、キャベツ
・柿酢
・オリーブオイル
・くるみなどのナッツ類
・鳥取産自家製らっきょう2粒
・とろろ昆布1つまみ

第157回 これからの教育で大切なこと

先日、私は大阪で開かれた「教育ITソリューションEXPO」に行って来ました。そこに展示されているたくさんのIT機器に、とても刺激を受けました。また、別のブースでは、いろいろな講師による講演も同時に行われました。

私は、その中でも灘中・高の校長先生である和田孫博氏の話にとても感銘を受けました。まず驚いたのが、灘中・高の指導法です。普通、進学校というと、ガチガチの詰め込み授業をイメージしますが、灘中・高の授業はそれと対極にあるようです。それは、知的好奇心をかきたてる授業や調べる学習です。灘中・高の先生は、「いかに生徒に『もっと知りたい、学びたい』と思わせるように授業をするか」に心を砕いているように思いました。

例えば、国語の授業では、「大江山」という言葉が文中に出てきたら、大江山についてだけでなく、百人一首の歌を調べさせて、それらを全て学習するなどです。このような方法をとれば、見るもの、聞くもの、読むもの全てが学習の材料となります。

このような発展的学習法は、私どもの『読解はかせ』という教材の中で「チャレンジ!(調べてノートに書きましょう)」というコーナーに取り入れています。私どもの考えと灘中・高の指導法に共通点があると感じ、とてもうれしく思いました。

また、氏はこれからの英語の動向についても触れていました。ポイントは、ICTの発展により、あと十年もしたら、どんな人でも同時通訳のようなシステムを利用できるようになるであろうということです。今の日本では、英語四技能が盛んに取り沙汰されていますが、そのような時代になれば、苦労して英語を学ぶ努力が不要になってしまうことでしょう。それよりも、これからの時代にとって大切なことは、国語力であると感じます。

氏の講演を聴いてつくづく感じたことは、自分の知らないことを調べたり、まとめたりする力や、それを表現したりする力が、今後ますます求められるであろうということです。私どもでは、今後さらに国語教材の開発に力を入れていく方針ですが、氏の話をお聴きして、その方向性の正しさを確認することができました。