第184回 日本人の感性

先日、一般社団法人 愛光流 代表の山本清次氏の講演のダイジェスト版を読み、「なるほど!」と感心しました。

氏によると、日本人は外国人に比べ、とても感じる能力が高いそうです。それが、「わび」や「さび」などの言葉に表れています。「わび」とは不足の美を表現する様です。「さび」は元々は時間の経過と共に劣化する様を表現したものです。それがやがて静寂の中に感じられる美を表す言葉になりました。

日本人はこのように、外国人とは違った鋭い感受性を持っているようです。例えば、お茶の世界では襖を開ける時に、ノックはしません。ほんの少し襖に手を入れてスーッと開けます。日本家屋は紙や木でできているので、中にいる人は摺り足の音や障子に映る影などで、「誰か来たな」と気配を察します。だから、ノックするという習慣はありません。しかし、西洋人は違います。必ず「コンコン」とノックして、自分が来たことを知らせます。

こんな話を知って、「確かに日本人は西洋人よりも感受性が高い」と感じました。ただし、同じ日本人でも無神経な人もいれば、感受性が高い人もいます。私自身は庭に花を植えたりして季節や花々の美しさを感じるようにしていますが、このようなことを通じて、自分の感性を高めていきたいと思っています。

第183回 おいしい野菜炒め作り

先日、私の妻が少し体調を崩して、寝込んでしまったため、私が料理を作ることになりました。私は何事も、やるからには徹底して研究するというタイプなので、「よし、野菜炒めを作ろう。では、どうしたらそれをおいしく作れるだろうか。」と思い立ち、その作り方を調べてみました。

すると、野菜炒めをおいしく作るには、それなりの手順があることがわかりました。例えば、フライパンはカンカンに熱くしてから野菜を入れることや、野菜を入れたらすぐに塩こしょうをしないこと、また、野菜を入れてからすぐに菜箸でかき回してはいけないことなどです。その他にもいろいろ注意点があり、料理の奥深さを知りました。

これらの手順や注意点は科学に基づいており、「台所の科学」という感じで、「なるほど!」と感心する点がいくつもありました。そして、料理にも原理・原則があり、それを守ることの大切さを感じました。

最近は自分で料理をせず、売っている総菜を買ってきて、それだけで済ませている人もおられるようです。確かに、自分で料理するのは手間で後片付けも大変ですが、おいしい料理を作る研究や、料理を楽しむゆとりも大切かなと思いました。

第182回 最近の若者の学力

先日、取引先金融機関の支店長と話す機会がありました。「今ちょうど新入社員の研修期間中なのだが、年々、新入社員のレベルが下がってきているので頭を悩ませている。」とのことでした。例えば、「100万円を○月○日から△月△日まで、日利○%で貸し付けた場合、その利息はいくらになるか、計算しなさい。」という問題の正答率がどんどん下がっているとのことです。

私共の教材である「割合はかせ」にしても、その教材を中学生や高校生に使わせているケースもあるので、その情報は「さもありなん」と思いました。その利息計算を間違う背景には、割合の計算が苦手であることだけでなく、もっと深いところにもあるようです。

例えば、「各月はそれぞれ何日あるか」などの基本的な知識です。私たちの世代は、その知識について「西向く士」などと言いながら覚えましたが、今の世代の子どもたちは、それがあいまいになっているのでしょうか。

今、『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』という本が話題になっています。子どもたちの読解力や学力がどんどん下がっているとしたら、それは重大な問題です。また、それは「塾の出番がきた」とも言えます。私共では現在、読解力や論理的思考力を向上させる教材の開発に取り組んでいますが、それによって、少しでも子どもたちの学力アップに貢献できたらと思っています。

第181回 ブログ 「さ」いれことば

最近、大人の世界、特にビジネスの場において、「さ」入れことばが多く使われているように感じます。例えば、「部長、○○の件について報告させていただきます。」や、「本日はお先に失礼させていただきます。」のような感じです。私は、このような場面では、「○○の件について報告いたします。」や「お先に失礼します。」でよいのではないかと感じます。

さて、このような「さ」入れことばが多く使われるようになった背景は何なのでしょうか。私は、話し手の自信のなさや行き過ぎた謙譲の精神にあると思っています。確かに、相手に対してへりくだる態度をとったり、謙譲語を多く使ったりすれば、相手との摩擦は避けられます。しかし、そのようなことばを多用すると、文が回りくどくなり、かえって耳障りに聞こえます。

皆様は、この「さ」入れことばについて、どのようにお感じになっておられるでしょうか。