第216回 人間の「白目」はなぜ発達したのか?

ある誌面でこのタイトルを見て、私はとても驚きました。それは、「人間の白目がなぜ発達したのか?」などということについて、考えたことも聞いたこともなかったからです。このタイトルをつけた文面は、京都大学の総長である山極壽一氏の講演のダイジェスト文に収録されていました。

さてみなさん、サルとゴリラでは、どちらが人間に近いかご存知ですか。それはゴリラです。サルは笑い声をたてませんが、ゴリラはたてます。またさらに興味深いのは、「サルは対面しない(相手の目を見ない)が、ゴリラは相手と顔を見合わせて、相手を見る仕草をする」そうです。サルにとって対面する局面は、威嚇の意味を含んでいますが、ゴリラの対面は、相手を観察するためなのかもしれません。

人間も、会話や食事など、いろいろな場面で対面をします。これによって、相手の気持ちをくみ取ったり、その変化を感じ取ったりすることができます。そのときに役立つのが「白目」です。白目を見ると、目の動きが良くわかります。そう言われてみると、動物には白目がなく、目の動きがわかりにくいと感じます。つまり、人間は白目を発達させることによって、相手の気持ちをくみ取る能力を高めていったようです。

私自身は時々、相手の目を見ないで話をしてしまうことがあり、それをなくすように注意しています。私は、これらの事実を知って、「これからは、せっかく人間だけに与えられた白目の特性を生かして、相手の気持ちをさらにくみ取れるよう、意識していこう」と感じました。

第215回 『形容詞を使わない 大人の文章表現力』

先日、上記の本を読み、とても感動しました。

私たちの日常会話では、次のような表現をよく使っています。
① 人間の体はすごい。
② プロの投手の球は生で見るとすごい。
③ 今日は風がすごい。
このような表現は、会話では何とか通用しますが、文章表現の場合はどうなのでしょうか。

この①~③では、ただ単に「すごい」という言葉で、話し手の言いたい意味を伝えようとしています。しかし、聞き手にとっては「具体的に何がどうすごいの?」と思うことでしょう。今はやりの「やばい」という言葉もそうですが、私も含め、どうも最近はありきたりの言葉でいろいろな場面をいっしょくたにして表現してしまいがちなのかもしれません。

では、先程の①~③を聞き手や読み手にわかりやすく伝えるにはどうしたらよいのでしょうか。それは、「すごい」という形容詞を使わず、その様子をもっと具体的な言葉を使って表現することです。例えば、①ならば次の通りです。
① 人間の体は精巧に作られている。

いかがでしょうか。このように表現すれば、「何がすごいのか」について正確に相手に伝えることができます。もちろんそのためには、頭をフルに使って、その「すごさ」にふさわしい言葉を探し、文をつくることが必要になってきます。

②については次のように言い変えてはどうでしょうか。
② プロの投手の球は生で見ると、その速さや迫力に圧倒される。

この場合でも、「速さ」「迫力」「圧倒される」などの言葉を選び、それらを組み立てて文をつくることが求められます。これらの作業をすることで、「考える力」も鍛えられることでしょう。

子ども達の学年に関わらず、このようなトレーニングをさせることは、「考える力」や「語彙力」を増やすためにも、大切なことだと感じます。

第214回 最近の赤ちゃんの名前

2018年11月にベネッセから、2018年に生まれた赤ちゃんの名前のランキングが発表されました。

男の子の一番人気は「蓮(れん)」だそうです。2位は「陽翔(はると)」、3位が「陽太(ひなた)」です。男の子の名前では「陽」を使ったものが人気で、ベストテンの中に4つ入ったそうです。

また女の子の1位は「陽葵(ひまり)」で、ここにも「陽」が使われています。2位は「芽依(めい)」、3位は「莉子(りこ)」です。女の子の名前では2音のものが人気だそうで、トップテンのうち6つが2音の名前でした。

ちなみに私の名前は「実(みのる)」ですが、これは「作物の実る季節に生まれたことや、実り多い人生を歩んでほしい」との両親の願いが込められているようです。私はその名前をとても気に入っていますが、その名前は現代の感覚で言えば、かなり古くさいものなのかもしれません。しかし、よくよく考えてみれば、その感覚には、数十年以上ものずれがあるのですから、当たり前といえば当たり前のことなのでしょう。

第213回 『妻のトリセツ』

黒川伊保子さんという、人工知能研究者、脳科学コメンテイターの方が書かれた上記の本を読みました。この本を読むと、女性の脳と男性の脳の違いがわかり、「男と女では物の見方がこれだけ違うのか」ということがよくわかります。

その根底にあるのは、原始時代から始まる男と女の役割の違いです。例えば、女性はよく、昔すでにケリがついたはずの過去の失敗を、まるで今日起きたことのように語り出します。「あなたは昔、つわりがひどくてふらふらだった私に、何て言ったか覚えている?」といった調子です。男性はこのような言動を全く理解できません。しかし、それは女性にとっては、なくてはならない能力なのだそうです。

人は一個体が残せる子どもの数が少ないので、子育てには大きなエネルギーを要します。そのために、女性には「新たな問題に対し、人生の記憶を総動員して瞬時に答を出す機能」が備わっているそうです。そのために、即座に昔の記憶を呼び戻せるのだそうです。一方男性は、日々の狩りが仕事ですから、今目の前の獲物を捕ることに集中し、過去の些細なことは忘れてしまうのです。

このようなこと1つを知るだけで、男性と女性のすれ違いは、脳の構造が違うのだから致し方ないものだとわかります。それを知りさえすれば、「なんで俺(私)の言うことがわからないのか?」というストレスから解放されるように思います。つまり、互いが「みんな違って、みんないい」という心境になれば、男性と女性のいさかいはかなり解消されるのではないでしょうか。

次に、この本から男性が女性の立場を理解する上で大切なことを学びました。それは、「女性には目に見えない(名もない)家事がとても多いのだが、多くの男性はその大変さを理解せず、ねぎらいや共感のことばをかけられていない」ということです。その「名もない家事」とは、「床にゴミが落ちているので、それを拾ってゴミ箱に捨てる」とか、「生ゴミをポリ袋に入れて始末する」とか、「洗濯物をたたんで各自の衣類をしまっている場所にしまう」などのことです。そのようなことに費やす時間は、積もり積もるとかなりのものになりますが、私を含めて男性は、それらを当たり前のように思い、評価していません。そして、それが女性のストレスの1つになっているようです。それを知ってから私も、少しでもその「名もない家事」の負担を減らせるよう、心掛けています。すると、少し家内もそれに対し、助かってくれているようです。

さて最後に、「妻が絶望する夫のセリフ」をご紹介しましょう。男性はゆめゆめ、このような言葉を口にしないようにしましょう。
1)「だったらやらなくていいよ!」
2)「つまりこういうことだろう?」
3)「おかず、これだけ?」
4)「今日何してたの?」
5)「いいな~君は。一日子どもと一緒にいられて。」