第220回 『「学力日本一」の村』

先日私は、『「学力日本一」の村』あんばい こう〈無明舎出版〉という本を読みました。ご承知のように、最近の学力テストでは秋田県がいつもトップです。その秋田県の中で、さらにトップの地域は秋田県の南部で、岩手県や宮城県に接する「東成瀬村」というところだそうです。その村は、豪雪地帯として有名で、住民も少なく、生徒も一学年一クラスしかないそうです。もちろん村には塾もありません。

では、なぜそのような村の子どもたちの学力が、日本一になっているのでしょうか。詳しい内容はその本に譲りますが、簡単に述べると、「討論を中心とした考えさせる授業」と「並外れた読書習慣」がその秘密のようです。

その村は、住民や子どもの人数も少なく、日々同じ人と顔を合わさざるを得ない、隔絶された特殊な社会です。東成瀬村の教育長は、「そのような社会の中で、子どもにありきたりな教育を施していたのでは、子どもが村を出て社会に巣立っていったときに役に立たない」と考え、小中一貫の独自な教育スタイルを作り上げていったそうです。

読書においては、全国平均の約4~5倍の予算を計上し、赤ちゃんから高校生や大人まで、トータルな読書環境を提供しているそうです。

さて、討論中心の授業と読書指導には、共通点があるように思います。それは、「他人の考え方や生き方を広く学び理解する」ということや、「考える力をつける」ということではないでしょうか。これからの日本の教育も、そのような方向を目指していくような気がします。塾としても、それらをどのように取り入れていくのか、いまから考えておくことも大切なのかもしれません。

なお、「学力」と深い関係にある「論理的思考力」について、興味深い記事を見つけましたので、以下に添付します。ご参考にして下さい。
写真はこちら
http://www.tsumugi.ne.jp/photo/yomoyama/20190204.html

第219回 世の中の大きな変化

私は2019年から数年間にわたり、世の中に大きな変化が起きるような予感がしています。その前ぶれと思えるような変化が「タクシーの無料化」です。今までからの常識として、そんなことが信じられるでしょうか。

無料タクシー(0円タクシー)は、あのディー・エヌ・エー(DeNA)が都内に走らせているものです。このタクシーは、日清食品とコラボされたもので、「どん兵衛タクシー」と呼ばれています。対象区域は、新宿区など5区で、目的地は東京23区内全てOKだそうです。配車台数は50台。このタクシーをつかまえることができたら、本当にラッキーですね。

では一体なぜ、無料のタクシーを走らせることができるのでしょうか。それは、日清食品がタクシー代の全額を、広告費用として支払ってくれるからです。そのタクシーの中には、「どん兵衛」のプロモーション動画が流れ、タクシーの外装も内装もどん兵衛一色だそうです。
これから自動車の無人走行が現実のものになると、このようなタクシーがどんどん増えるかもしれませんね。

第218回 あくなき向上心

ある雑誌でカレーの「ココイチ」が新しい試みをしていることを知りました。普通、外食チェーンなどが売上を上げようとしたり、もっと多くの客を呼び込もうとするときは、割引券を配ったり、ポイント○倍などのキャンペーンをするのが普通です。でも、ココイチはそんなことをせず、別の路線をとっているそうです。

それは、ココイチを「漫画喫茶化」する方向性だそうです。今やココイチでは、全店舗の約半分、およそ700店に書棚を置き、1店舗あたり平均約1500冊ものコミック本を備えているそうです。ココイチはなぜこのような路線を進もうとしているのでしょうか。

それは、徹底したアイドルタイムの研究によるものだそうです。つまり、「ランチやディナーの間の、客がまばらにしか来ない時間帯には、客はどこに居るのだろうか?」という分析です。そのような観点から、あらゆる場所に目を向けた結果、出てきたものが「漫画喫茶」だったそうです。

もしココイチが漫画喫茶化すれば、今まで漫画喫茶にいた人々をココイチに呼び込めるし、ドリンクなどの売上増が期待できます。また、投資額としても、コミック本なら中古で安く仕入れられるし、一度揃えれば、汚れたり破損したりするまで使えるので、そんなに大きなものにはなりません。
経営陣は、漫画喫茶化による客数増やドリンクなどの追加売上増を計算した上で、漫画喫茶化への投資を決断したのでしょう。

ココイチではその他にも、全国の店舗でWi-Fiの導入を行ったり、コンセントの設置を行うなどの工夫をして、顧客への利便性を図っています。

私は、ココイチのこのようなたゆまぬ集客努力に感心しました。このような発想を利用して、塾においても、昼間のアイドルタイムに地域の人々に何か貢献するというような企画を考えるのも、一案かもしれません。

第217回 中国の行く末

お正月に『習近平のデジタル文化大革命』川島博之著〈講談社〉という本を読みました。この本を読んで、中国の行く末がとてもよくわかった気がしました。

まず中国では、急速度でデジタル文化大革命が進んでいるそうです。それは究極の監視社会を意味します。現在、中国には監視カメラが1.7億台以上も設置され、その映像は画像識別システムによって分析され、人々全ての行動が監視されているそうです。

その結果、人々はビクビクしながら毎日を過ごすことになるでしょう。そして、そのような社会が進めば、イノベーションを生み出す創造力は抑えられ、娯楽や文化は衰退していくことでしょう。その結果、いずれ中国の経済は停滞していくと思われ、よい職につけない大卒者も激増するようです。さらに、その後の中国についてもこの本では言及しており、その内容についてもとても興味深いものでした。

中国の行く末についてご興味のある方は、ご一読されてはいかがでしょうか。