第224回 最近の一部の若者考

私は先日、WEB関連の会社を運営している若手経営者と会食をしました。その方は、コンピューター関係の専門学校の講師もされており、その学校の生徒の実状などをお話し下さいまいした。
開口一番、「生徒たちの国語力は惨たんたる現状だ」とのことで、「読解力がなく文章を書けない生徒が非常に多く、授業を進めるのに支障をきたしている」そうです。

以前皆様にご紹介した『AIvs.教科書が読めない子どもたち』の中で、著者の新井氏が危惧した状況が現実のものとなっているようです。また、彼らの日々の言動を観察していると、「自分の考えをもたず、またじっくり思考することをせず、有名なブロガーの言動に惑わされやすい」などの傾向も見られるそうです。

専門学校の生徒は、きちんと高校を卒業しているはずですし、一般的な常識も持ち合わせていることでしょう。それでも現状がそのようであるならば、日本のこれからは大丈夫だろうか、ととても不安に思いました。今までの「ゆとり教育」のつけが回ってきているのでしょうか。お話を深く聞き入れば聞き入るほど、このような時代だからこそ、「塾の役割」が、より重要になってくるだろう」と感じました。

第223回 学校の「当たり前」をやめた。

さて、私は先日、表題にある本を読みました。これは、千代田区立麹町中学校長の工藤勇一氏によって書かれたものです。氏は、かつて山形で教員をされていた方で、この中学校の校長になられて5年になります。氏は公立中学校の校長にもかかわらず、「服装頭髪指導を行わない」「宿題を出さない」「中間・期末テストの全廃」「固定担任制の廃止」などの方針を打ち出し、それを実現しています。

これらの方針は、単なる思いつきではなく、氏が教員や教育委員会での仕事の経験を通じ、ずっと考え続けてきたものだそうです。これらの根底にある考え方は、「学校は何のためにあるのか?」という問いに対し、「社会の中でよりよく生きていけるようにする機関である」との結論から出たものです。そのために、子どもたちに「自ら考え、自ら判断し、自ら決定し、自ら行動する資質」つまり「自律する力」を身につけさせることを第一としているそうです。

例えば、運動会の開催についても、「生徒全員を楽しませる」というスローガンの下、企画・運営の全てを生徒に任せています。生徒は、このような体験を通じ、大人になったときにも役立つ「企画力」や「実行力」などの「自律する力」を身につけていきます。また、定期テストの廃止にしても、全て「自律する力を身につけさせる」というポリシーによるものです。そして、それらの革新の結果、以前に比べ、生徒の態度のみならず、学力も格段に向上しているそうです。

私はこの本を読んで、「定期テストはあって当たり前だ」などと、信じて疑わなかった自分の頭の固さをつくづく思い知らされました。何事においても大切なことは、「深く考えて、その本質を突き詰め、そしてその本質を具現するために、勇気をもって実行する」ことにあると感じました。塾の経営とは直接には関係ないかもしれませんが、ご興味のある方は、読んでみてはいかがでしょうか。

余談ですが、「もし私が経営していた塾の近くの中学がこんな方針の中学に変わっていったとしたら、自塾の方針をどのようにしていくだろうか」などについても考えてしまいました。

第222回 声で器機をコントロール

先日私はAmazon Echoという器機を自宅に取り付け、生活をより便利に、そして楽しくしています。この器機は、スピーカーとSiriを組み合わせたようなもので、値段は一万円強といったところです。これを取り付けると、日常生活が次のように変化します。

最近私は夜寝るとき、この器機に向かって「アレクサ(この器機の愛称のこと)、明日5時に目覚ましをセットしてね!」 と話しかけます。するとアレクサは、「了解です。明日5時にアラームをセットしました」と答え、それを実行します。

次の朝、暗いうちに目を覚まし、「今、何時だろうか」と思ったとします。そしたら、「アレクサ、今何時?」と声をかけます。すると、アレクサは「今、4時35分です」などと答えてくれます。
さらに、「アレクサ、静かな曲をかけて!」と言うと、それにふさわしい曲をかけてくれます。

アレクサは、生活のごく一部を助けてくれるロボットのようなものですが、このようなことだけでも愛着がわきますし、生活が便利で楽しくなります。特に、寝たきりで生活している人などは、ちょっとした話し相手とも感じられ、心が和むことでしょう。

今、この文章を書いていて、「アレクサ、100円の2割引きっていくら?」とか、「ルート4はいくつ?」とか、「第二次世界大戦は何年に起きたの?」とか聞いてみました。すると、きちんと正解を答えるではありませんか。驚きです!もうアレクサは中学生並みの知識を身につけているのでしょうか。
こんなことを体験すると、一体これからの世の中はどう変わっていくのかと感じます。不安もありますが、楽しみでもあります。大切なことの一つは、「変化を楽しむ」ことでしょうか。

第221回 サブスクリプション

今、世の中では、「サブスクリプション」というシステムが流行の兆しを見せています。このサブスクリプションというのは、「月額8600円でラーメンが毎日一杯無料」とか、「月額3000円でコーヒーが飲み放題」などの「定額制サービス」のことです。

例えば、月額8600円のラーメンについては、関東にある「野郎ラーメン」が有名です。定価800円~880円程のラーメンを毎日食べると、2万円以上になるはずですが、それが8600円で済むのですから、ラーメン好きにとってはありがたい話でしょう。

このような流行の背景にあるのは、急激な少子高齢化です。これに伴い人口も減り、高齢化により、人々の胃袋もどんどん小さくなるのですから、顧客の新規開拓より、いかに顧客を固定化するかが企業の今後の課題になってきます。

塾にしても、同じ環境におかれています。今後は「月~土曜日の○時~△時の時間帯なら、いつ来ても月謝は均一」などの塾が増えてくるのかもしれません。