第228回 プログラミング教育

私は先日、コンピューターの専門学校で講師をされている方から、お話をお聞きしました。そのとき、私が最も知りたかったことは、「プログラミングを学ぶことは、どんな効用があるのか。そして、学力面にもプラスになるのか?」ということでした。プログラミング教育は今後、小学校の教科にもなり、注目を集めているものです。そして、今後いろいろなプログラミング教育ソフトが開発されたり、プログラミング教室が広がっていくことでしょう。

プログラミング教育というのは、習い事として価値があるものなのでしょうか。例えば、世の中には水泳、習字、ピアノなどいろいろな習い事がありますが、それを学んだからといって、全ての子どもが将来それぞれの習い事の先生となり、そこから収入を得られるようになるわけではありません。それを考えると、プログラミングを学んだからといって、それを学んだ全ての子どもたちがプログラマーやゲームの著者になれるわけではないとわかります。

では、プログラミング教育にはどんな利点があるのでしょうか。それについて、その講師の方は「プログラミング教育では、物事を論理的に考えていく力が身につくだろう」とおっしゃっていました。確かに、プロググラミングの学習では、ステップを1つでも飛ばすと、そのプログラムは動きません。その時点で生徒は「なぜ動かないのだろうか、どうすればこの問題を解決できるだろうか」と考え、その解決策を模索し、乗り越えていくことでしょう。そのような過程の中で、「考える力」や「ロジカルシンキング」が身につくようです。

優秀なプログラマーになるには、その学習を深めるだけでなく、それを他人に説明したり表現できるような豊かな国語力や、幅広い教養や、豊富な体験なども必須となるだろうと、話されていました。つまり、国語を使っての表現力に乏しい人や、浅い知識しかない人は、初めはうまくいっても、そのうち自然に淘汰されていってしまうだろうとのことです。

これからの世の中をたくましく生き抜いていくためには、専門的なスキルだけではなく、富士山の裾野のようなどっしりした教養や、豊かな体験を併せ持つことも大切なようです。

第227回 『ゴースト血管をつくらない33のメソッド』

私は先日、表題の本を読みました。著者は高倉伸幸氏、出版社は毎日新聞出版です。氏は、組織再生や癌組織における血管研究のトップランナーの一人です。

私はこの本を読んで、「毛細血管の大切さ」を痛感しました。例えば、皆さんや身近な人の「見た目」において、次のような症状が出ている方はおられないでしょうか。
・以前より太りやすくなり、痩せづらくなった。
・抜け毛が多く、髪のボリュームがない。薄毛も気になる。
・シミやシワなど、肌のトラブルが増えた。
・化粧のノリが悪くなった。
・手の甲に血管が浮き出るようになった。
・爪が欠けやすくて、筋が入っている。
・とにかく、むくみが気になる。
・かかとなどにひび割れができやすい。
このような症状が出るのは、体の表面にある毛細血管がゴースト化している可能性が高いとのことです。ここで私が興味深く感じたのは、「毛細血管のゴースト化」という表現です。

氏は、この「毛細血管のゴースト化」をとてもわかりやすい例を挙げて説明しています。
▸それは次の通りです。
「毛細血管とは、道路で言えば国道や広い通りではなく、家の近所にある細い道のようなものだ。毛細血管がゴースト化するということは、家の近所を取り巻く細い道がゴミなどでふさがってしまい、家に届くべき宅配の荷物が届かなくなってしまったり、家から外へ出すべきゴミが出せなくなっているような状態だ」ということだそうです。つまり、「毛細血管のゴースト化」とは、住居で言えば、町全体がゴーストタウンのようになった状態と言えます。

そのような状態が体の各部で起きれば、むくみが出たり、太りやすくなったりします。また頭皮の部分で起きれば、抜け毛などが増えることになります。また、そのようになってしまった人は、いくら病状を改善するための薬を飲んだところで、家まで宅配便が届かないような状態のわけですから、それを根本的に直さない限り、効き目はないとのことです。

この説明で、私は「薬を飲んでも効きやすい人と効かない人がいるのは、そういうことだったのか」と合点がいきました。このことから、高齢になっても、健康を保つ最も大切なことは、「健全な毛細血管を維持する」ことであるとわかります。

では、もう既に毛細血管がゴースト化している人はどうしたら良いでしょうか。本書を読めば、その改善の方法がわかります。この「毛細血管のゴースト化」について気になる方は、本書を一読されたらいかがでしょうか。

第226回 『受験と進学の新常識』

先日、上記の本を読みました。著者はおおたとしまさ氏、出版社は新潮社です。この本を読むと、中学受験や高校受験の実状や、塾、予備校選びの注意点などがよくわかります。

また、東大合格への秘訣などが述べられていて、これから子どもにそのような進路を進ませたいと考えている保護者には、有益な情報であると感じました。また、面白い情報として「受験エリートでなくても医師になる方法」などが紹介されていました。これを知って、私は「なるほど、そんな道もあるのか。とても興味深い方法だ」と感じました。

また、大学入試改革の行方についての記述にも、興味深い意見が書かれていました。例えば、記述式の採点については、「いくら専門の業者でも、50万人分の答案を採点できるほど、専門の職員がいるとは考えられない。実際は、大量のアルバイトに採点させることになるだろう。それなら、記述式問題を出す意味は薄れてしまうのではないのか」などです。

詳しくは本書に譲るとして、今後の教育の流れなどがよくわかり、大変役に立つ本だと感じました。ご興味のある方は、是非ご一読下さい。

第225回 『人間関係の99%はことばで変わる!』

先日私は、上記の本を読みました。この本は、堀田秀吾著で青春出版社から発行されているものです。堀田氏は明治大学の教授で言語学博士です。内容はとても面白く、参考になるところや興味深いところがたくさんありました。

詳しくは本書に譲るとして、まず興味深かったのは、「言語が変わると見えている世界も変わる」ということです。例えば、私たちが英語を話すときは、身振り手振りまで英米人のようになることはよく経験することです。

さて、ここに2枚の絵があります。まず開いてみてください。

http://www.tsumugi.ne.jp/photo/yomoyama/20190325.html

皆さんは,川端康成の小説『雪國』の「国境の長いトンネルを抜けると雪國であった」という文章から、その情景をAかBのどちらをイメージしますか。

Aは「トンネルの中から電車が出てきて雪国に入って行く様子を、空を飛んでいる鳥から見たような構図」の絵です。Bは「車窓の景色が真っ暗なトンネルから真っ白な雪国の景色に移り変わる様子」の絵です。

私は、この2つの絵を見たとたん、Bをイメージしました。そして、英米人であれ日本人であれ、それが当たり前だと思いました。ところが、ほとんどの英米人は、Aを選ぶそうです。私はこのようなことを知って、とても驚くと同時に、同じ人間同士とはいっても、お互いを理解し合う難しさを感じました。