第253回 変わりゆく慣用句

10月29日に、文化庁の2018年度の「国語に関する世論調査」で、現在での慣用句の使われ方が発表されました。

「自分の言うことに、嘘偽りがないことを固く約束するさま」を意味する本来の慣用句は、次のA,Bのどちらでしょうか。

A「天地天命に誓って」

B「天地神明に誓って」

正解はBですが、Aを使う人が約54%いるようです。また、「論理を組み立てて議論を展開すること」の本来の慣用句は、「論陣を張る」ですが、今や「論戦を張る」と使う人が44%もいるようです。「前言に反したことをすぐに言ったりするさま」は、「舌の根の乾かぬうちに」が本来の使い方ですが、「舌の根」でなく「舌の先」と言う人も増えているようです。

では、「砂を噛むよう」は次のA,Bのどちらでしょうか。

A 悔しくてたまらない様子

B 無味乾燥でつまらない様子

正解はBです。

この調査で面白いのは、若い人ほど正解率が高かったことです。この理由としては、学校が過去の世論調査の結果を授業で使うなどした影響が、考えられるとのことです。

第252回 ハサミムシの一生

私が庭で植物の世話をしているとき、ちょっとした石を動かしたときなど、ハサミムシを見かけることがあります。ご承知のように、ハサミムシには尾の先に大きなハサミがあり、それで他の虫を捕まえたり、威嚇したりします。ハサミムシはゴキブリと同じく、「生きた化石」と呼ばれるほど原始的な昆虫です。

そんなハサミムシですが、一般の虫には見られない特徴があります。それは、昆虫の仲間としては珍しく「子育てをする」ということです。普通の昆虫や動物では、母親が産んだ卵は産みっぱなしで、子は勝手にかえり、勝手に育ちます。一方、はさみ虫は産んだ卵を母親が守るのです。ハサミムシは、冬の終わりから春の初めに卵を産みます。母親は飲まず食わずで卵にカビが生えないよう、順番に1つ1つ丁寧になめたりします。また、空気に当てるために、卵の位置を動かしたりしながら、丹念に世話をしていきます。このような世話をずっと2か月近くも続けるのです。

そして、ついに卵のかえる日がやってきます。このときの母親の気持ちはどのようなものでしょうか。そして、それをどう迎えるのでしょうか。何とそのとき、母親はお腹を上にして、ひっくりかえるのです。ハサミムシは肉食で、小さな昆虫などをえさにしています。しかし、かえったばかりのハサミムシの幼虫は、獲物を捕ることができません。そこで、幼虫たちはすがりつくかのように、母親の体に集まってきます。そして、あろうことか、幼虫は母親の体を食べ始めるのです。子どもたちに襲われた母親は、逃げる素振りも見せず、ただ黙って自分の体を子どもたちに差し出すのです。

動物たちはそこまでして、自分たちの子孫を残す努力をするのですね。翻って、「人間」はどうでしょうか。子どもを慈しむどころか、虐待する親もいます。人類は破滅の方向に向かっているのでしょうか。

なお、この話は稲垣 栄洋氏の書いた『生き物の死にざま』〈草思社〉によっています。ご興味をお持ちの方は、是非、ご一読をおすすめします。いろいろな動物を通じて、「生きることの意味」などについて、考えさせられる名著だと思います。

第251回 最近の教育情報

「生存競争で生き残る者は、強い者ではない。変化に対応できる者である」という言葉があります。最近の教育情報を見ていると、10月から始まった「幼保無償化」をうまく利用した「バイリンガル幼稚園」が生まれている、というものがあります。これは、「やる気スイッチグループ」が全国に展開する予定のものです。

この幼稚園の扱いは認可外保育施設であるため、月謝は月10万円前後です。しかし、今回からの制度変更で、3~5歳児では国から3万7千円の補助が出るため、高額な月謝の負担感も軽減されるようです。この情報を知って、「なんと素早い対応だろうか」と驚きました。

また、神奈川県では全ての県立高校で、生徒が私物のスマホを学習に利用できる環境を整えるそうです。すでに川崎市にある県立生田高校では、スマホの利用による授業が行われ、成果も出始めているようです。ただし、スマホを授業で活用する前提として、ユーザーIDとパスワードは絶対人に教えないとか、充電は自宅で行う、などの利用ルールが定められているようです。高校生のスマホ所有率は現在、9割を超えているようです。こういう取り組みも、時代の変化に対応していると言えるでしょう。

第250回 スマホ眼病にご注意!

スマホ眼病とは、スマホの見過ぎによる眼のトラブルのことです。長時間にわたり小さな画面を見つめると、眼の調節機能が低下して見えにくくなったり、疲れ眼やかすみ眼につながったりします。放っておくと慢性化し、肩こりや頭痛を起こします。もし眼が「重たい」とか「ゴロゴロする」とか「物がかすんで見える」などの症状があるとしたら、それは要注意です。

スマホ眼病には、次のセルフケアがお勧めのようです。
1.眼を閉じたり、遠くをぼうっと眺めたりして、眼を休ませる。
2.眼の周囲をマッサージして、眼の周りのリンパの流れを良くする。
3.疲労回復に良いとされるビタミンCを意識してとるようにする。

リンパマッサージは、眼の周りの骨の辺りを指で外側へなぞるのがポイントのようです。眼が疲れたからといってギューッとまぶたを押さえたりすると、眼球を傷付ける恐れがあるので、決してしてはなりません。また、眼の周りの筋肉の緊張を緩めるには、レンジでチンしたホットタオルや、市販のアイマスクなどを利用するのも良いようです。私自身は、生野菜を毎日しっかりとるようにしていますが、これも効果があるように思っています。